ただのみょみょぶろぐ

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通訳にお世話になった体験 in アメリカ(病院・学校の面談などなど)

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わたしはアメリカ暮らしの中で、何度も通訳の方にお世話になりました。娘の特別支援ミーティング(IEP Meeting)では必ず通訳を依頼してもらいましたし、渡米当初に通っていた子ども病院では、無料で通訳を雇ってくれました。病院や学校のおかげで、私は通訳の方に接する機会にとても恵まれています。また娘は、現在の学校に転校してからは、医師やセラピストとの面談のたびに通訳が来てくれるようです(校内に精神科医とセラピストが常駐してます)。

わたしや娘が通訳者さんにお世話になった経験について、まとめてみます。

娘が医療通訳にお世話になった体験

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 娘の発達障害を診てもらうためにアメリカで最初に訪れたのは、大きな子ども病院です。その病院では、外国人には無料で通訳をつけてくれました。

精神科医と話をするときには、電話通訳にお世話になりました。

娘がその病院でセラピーを受けていた時には、日本人の通訳が娘の予約に合わせて来てくれて、その場で通訳していただきました

電話通訳と直接通訳を比較すると、一緒にいてもらう方が、ずっと伝わりやすいなあと感じます。診察の始まる前に前もって、通訳さんに医者に話したいことを伝えておくことができるので、通訳さんが状況を把握しやすいみたいです。また、娘は診察のたびにいつも不機嫌になってしまうのですが(医者ともセラピストとも相性悪すぎ…)、医師との面談での不機嫌の理由には、電話通訳の伝わらなさも大きく関係してました。通訳さんがその場にいてくれるセラピーの時には、通訳が原因で起こる娘の不機嫌は電話よりはずっと少なかったです。

私が学校の面談(IEP Meeting)で通訳にお世話になった体験

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 IEP Meetingの時にも、学校が毎回通訳をつけてくれました。

ちなみにIEPについてまとめた記事はこちら。

www.tadanomyomyo.net 

IEP Meetingは、簡単に言えば「本人の困りごとに対応するため、関係者が集まって作戦を立てる会議」って感じです。参加者は、ケースマネージャー、担任、教科担当、校長、そして親です。その他にも、転学のときには地域の関係者が来ましたし、ときどき臨床心理士も参加してました。確か16歳を超えると、本人もミーテイングに参加することになるらしいです(まだ未経験)。

この会議でも、通訳さんにいていただくことでとても助けられました。ただ、アメリカに着いてしばらくは、通訳がいてくださってもちんぷんかんぷんのまま会議が終了したことも多々。。。根本的なアメリカの教育の仕組みが分かっていなかったので、日本語に直されても「それ何のこと??」だらけだったのでした。大量の資料について猛スピードで話す先生の言葉を、同じように猛スピードで追いかけていく通訳の言葉が、日本語なのに???だったのです。

私の電話通訳にお世話になった体験

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電話通訳を利用したことがあるのは、次の場面です。

  • 精神科医の診察(私・娘)
  • 学校のIEP Meetingで通訳が来られなくなったとき
  • 車の事故で保険会社と話をした時
  • 医療保険のカバー範囲について話をした時
  • 娘の担当セラピスト(学校所属)とZoomで話をした時

私が特に電話通訳をありがたく感じたのは、車の保険会社、そして医療保険会社とやりとりをしたときです。普段使わない種類の英語を聞くのも話すのも本当に難しいので、あの場面は電話通訳なしでは乗り切れなかったと思います。特に電話は音質も悪く、何を言っているのかあまりわからなかったです。。

アメリカの大手の車両保険会社や医療保険会社は、電話通訳が無料で利用できるようになっていて、とても心強かったです。

逆に、学校のセラピストとZoomで話をした時には、あまり電話通訳の効果がなかったように感じました。セラピストと私は普段メールでやり取りをしているので、お互い状況を把握しています。なので私は英語力に自信がないけれど、彼女の言い分は聞き取りやすいです。

Zoomで間に入ってくれた通訳は、セラピストが言ったことと真逆のことをわたしに日本語で伝えてきたり、わたしたちの話の基本情報を持っていないため話の意図を読み取れなかったりって感じでした。難しい内容の話でなければ、通訳なしの方が楽かも…とそのときは感じました。

娘が電話通訳を利用した体験談

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娘の精神科での電話通訳は、娘にとってかなりストレス度が高かったようです。彼女は「電話に伝わるように、短い日本語ではっきり話す」ということができません。電話の奥の通訳は彼女の話を聞き取れず、聞き返すことがしばしば。娘は聞き返されるたびに、不機嫌になっていきます。

例えば娘が「あーめんどくさ…」みたいなことをボソッと言った際に、「すみません、もう一度おっしゃってください」と言われると、娘は「それどうでもよくね???」とイラっとくるみたいです。

もちろん場面を見ていない電話通訳さんが娘の発言を理解するのは非常に難易度高いです。しかも娘には、電話の通訳に対してわかりやすい言葉を使う技術がありません。さらに娘は伝わらないとすぐキレる…。娘がキレてしまい、通訳の方が電話を切ってしまうことも1度ではありませんでした。。。

すぐに不機嫌になる娘にとっては、電話通訳を通して会話をすることは本当に困難です。

 

娘が校内の精神科医・セラピストと通訳を通して話した体験

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現在の学校では、娘が学校に常駐している精神科医やセラピストと面談するとき、必ず通訳を呼んでもらえます。彼女は英語の習得がとても難しいので、ありがたいなあと思っています。
娘が言うには、「すごくいい通訳」と「全然伝わらない通訳」がいるとのこと。

「すごくいい通訳」は、彼女の発言を間違いなく正確にくみ取り、医師やセラピストに伝えてくれる通訳だそうです。

「伝わらない通訳」には何パターンかあるようです。

  • 娘の発言を省略してしまう人
  • 娘の発言の意図を取り違える人
  • 娘の日本語を理解できない人(その通訳は日本人ではないとのこと)

そういった場合、娘には、通訳に対して分かりやすく言い直したり、自力で医者に自分の意図を話す力がありません。ただ不機嫌になってしまい、医師やセラピストの面談自体いやになってしまうようでした。

ところで、通訳の話した内容が「自分の発言と違う!!」と怒るということは、彼女は英語を聞いて理解できているのです。でも自分で話さないし話せない。。。本人もつらいだろうけれど、援助する通訳側も相当しんどいと思います。「わかってるなら自分で言えばー?」と言いたくもなります…。

通訳の方に対して思っていること

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アメリカで暮らす前の通訳のイメージ

とてもかっこよく、人に感謝されやすい仕事だと感じていました。わたしが中学生のころには、ほんの少しだけ通訳になりたいと思ったこともありました。

専門的な会話の時には必須

アメリカ暮らし数年目、英語力は中級程度、日常生活に困ることはあまりないわたしでも、車の保険会社とのやり取りや医療保険会社との話には、通訳が本当に役に立ちました。通訳なしでは話をまとめるのは不可能だったと思います。

いつか通訳なしでその辺もこなせるようになりたいと努力はしていますが、保険会社で無料で通訳してもらえるのはかなり心強いです。

完璧で当たり前と思われがち、とても厳しい仕事

通訳は人間です。人の話をいつでも完璧に聞けるわけではありません。しかも電話通訳の場合相手先の状況も見えず、それまでの経過も分からないまま、いきなり通訳を始めなければなりません。

なのに通訳にお願いする側は「全部かんぺきに正しく相手に伝えてほしい」と望んでいます。通訳が間違うということを受け入れません(娘は特に…)。

通訳って、とんでもなく難しいことを気軽に望まれてしまう仕事だなということが見えてきました。

難易度が高いのに、不満を持たれがち?

とても難しいことをリアルタイムで確実にこなさなければならない通訳は、本当に骨の折れる仕事です。

さらに、非常にハードなことをこなしているにもかかわらず、感謝されるより不満を持たれがちなのではないかと想像します。依頼する側は「正しく翻訳してくれて当たり前」だと思いがちだからです(娘が…)。

それでも娘に対応してくれる通訳さんに感謝

とても大変な仕事に誠実に取り組んでくださる通訳さんに、わたしは感謝しています。特に娘の特徴を理解してくださり、ほぼ彼女の意図を正確にくみ取れる通訳さんには、感謝してもしきれません。

娘が成長して、自分の伝えたいことを正確に通訳に伝え直したり、自分で直接相手に英語で伝えられるよう、見守っていこうと思っています。

まとめ

以上、わたしや娘がアメリカでお世話になった通訳さんについて、感じたことなどをまとめてみました。

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